糖尿病の足と靴

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更新日 2008-09-07

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糖尿病のある人の足と靴

糖尿病のある人の足と靴

靴は足を守るために履くのです。傷つけるためではありません。
でも糖尿病のある人は、靴で足を傷つけてしまうことがよくあります。ちょっとした靴擦れやウオノメ、タコが潰瘍(かいよう)になり、炎症を起して壊疽(えそ)に進むこともあります。
多くの論文によると、高齢の、すなわち病歴の長い2型糖尿病者の50%以上に末梢神経障害があるのは、まず間違いありません。自覚症状が有ろうが無かろうが、です。神経障害は専門医が検査しないと分らないのです。だから意識して正しい靴を選ばなくてはいけませんね。
糖尿病用の靴は足の薬なのです。

私はFDA(米国食品医薬品局)より糖尿病用治療靴の承認を得て、メディケア(アメリカの高齢者医療保険制度)の医療給付が受けられるペドール(Pedors)の靴を愛用してます。
「治療用/矯正用の靴」は、1993年に米国議会が法令としてメディケアの適用を認めたものですが、日本の国会や厚生労働省には望むべくもないので、ちょっと高いけど自前で負担してます。最後まで自分の足で歩きたいのです。
この靴の安心感、快適さを皆さまにもお薦めしたくて、当サイトでもペドールの靴を取り扱うことにしました。詳しいことはこちらをご覧ください。

LinkIconペドールの靴のご紹介

セラピューティック・シューズとは?

一般にTherapeutic shoesは治療靴/矯正靴と言われますが、ペドールの靴は足を保護するプロテクティブ・シューズと称したほうが実感と合うと思います。
足指の切断やシャルコー関節の人がテーラードで誂える、しっかりと足を固定する靴とは正反対の、軽量かつ柔軟な素材で足の局部的な圧迫を極力減らしてくれる靴です。

ペドールがクリアしている、USAメディケアの糖尿病者用の靴とは、具体的にはこういうものです。

  1. 靴の深み構造を多めにとり、足を包み込んで安定させ、インソール(中敷き)は取り外し出来るようにする。インソールの厚さは少なくとも5mm以上。(注)個人の足底の変形に応じてインソールを製作すると、足底の局部的圧迫を分散することが出来ます。これが潰瘍を予防します。インソールの交換可能は糖尿病用靴の基本的な機能です。通常は厚さ5mmのクッションのいいインソールが付いています。
  2. 3種類の靴幅の設定が必要。靴のサイズはフルサイズとハーフサイズ設定。(注)日本の総代理店が用意しているのは「幅広サイズ」のみです。ハーフサイズとは、たとえば25.5cmのこと。0.5cm刻みです。
  3. 前足部に縫い目のない裏地を使用することにより、敏感な足への刺激を制限し、優しい履き心地を与える。
  4. 足を優しく包み込むような素材を使用し、一部分だけに偏って圧力が掛らないように足を保護し、快適性を高める。

USAメディケアの治療用靴の適用は医師による足病変や神経障害の認定が必要ですが、障害に応じた靴を年間1足、プラス1~3ペアのインソールが支給されます。メディケアが費用の80%を負担し、他の医療保険に加入していれば残りの20%も補償されます。さすが先進国!

バスルーム・オペ(手術)は禁物ですよ

なんでもないウオノメやタコが糖尿病があると危険なものになります。足を守る神経がダメージを受け、血行障害のために栄養素や酸素、免疫細胞が患部に届かなくなるので、ちょっとした傷が治りにくくなります。
試しに手の指先を尖ったもので押しつけてみると血の気が失せるのが分りますが、強い力で圧迫を受けているウオノメやタコの底ではいつもこうなっているのです。やがて組織が死んで傷口が開きます。これが潰瘍(かいよう)です。あんなに痛かったウオノメが、いつの間にか痛くなくなったら危ないですね。

でも糖尿病の足はスピール膏のような薬剤の使用や、お風呂場でもカミソリで削ることは禁物なのです。新たな炎症の原因になってしまいますから。私の友人にバスルーム・オペで救急車に乗った人がいますよ。血栓防止のワーファリンを服用してたので、カミソリで切った傷が止まらなくまってしまったのです。

ペドールの靴を履くようになったら、不恰好な足指のウオノメが無くなりました。夕方になって足が浮腫(むく)んでも、靴ひもが伸びて知らぬ間に対応してくれます。そして、この靴は自宅で洗濯が出来ますよ。
お試しあれ!

河合勝幸 [KAWAI Katsuyuki 07/4/20]